今日の店内・・・
何をしているのでしょう。
以前お話しした”カンナひとなめ”の、
『鉋(かんな)』をいじくっています。
この鉋、つくりは至って単純ですが、その調整は極めて複雑です。
刃先の形、刃物と台の角度、刃が出る部分の隙間・・・
そして毎日のように、さらには一日のうち何度も調整するのが、
刃物の研ぎ、と『台直し(だい・なおし)』です。
作業中、刃が切れなくなれば研ぎ直し、
削り方によって、『台』(木の部分)を削って微妙な凹凸をつくります。
この時使う、鉋を削る”鉋”を『台直し鉋』といいます。
大工さんの廻りには、その日の仕事に合わせて調整した鉋が
幾つも置いてあります。
台が平らだからと言って、木材が平らに削れるわけではありません。
さらに台も木材ですから、日によって、温度湿度によって、
微妙に変化します。
微妙に”変化”するからこそ、微妙な”調整”が出来るわけです。
おまけに使う人の体調によっても
材料の仕上がりが変わる(?)とも言われます。
うまく整えば・・・
こんな感じ!
削る人はもちろんのこと、材料も、見ている人も気持ちいい。
今日は調子いいぞぉ~
材料の素性を見ながら、
道具の調子をうかがいながら、
仕上げていきます。
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